地球外生物が来ても「大丈夫」と言ってあげるあなたへ

もし、地球外生物が私たちを攻めてきたら

最近、SF映画を観ていてふと思ったんです。
もし本当に地球外生物が攻めてきて、街中がパニックになっていて。
自分の隣で子どもが泣いていたら……
私たち大人は、つい言っちゃうと思うんですよね。

「大丈夫だよ、怖くないよ」って。

内心では「いや、全然大丈夫じゃないし! 逃げ場ないし!」と叫びたかったとしても、です。
この「大丈夫」は、誰かを守りたいという純粋な優しさであると同時に、「大人はしっかりしなきゃ」という切実な呪縛でもあります。

先日、ある企業研修で「職場で意見が言えない」というテーマを深掘りした際、参加者の方がポツリと漏らしてくれました。

「人からどう思われるかが怖くて、自分の判断が信じられないんです」

この「怖い」という言葉。
実はこれこそが、自分を救うための「最強のセンサー」なんです。

「大人の顔」の裏側で、迷子になっている子はいませんか?

私たちは大人として社会を生きるために、何食わぬ顔で振る舞うのがとても上手になります。
嫌なことがあっても「まあ、大人だしね」「仕事だし…」と飲み込み、平静を装う。

でも、その裏側で、あなたのインナーチャイルド(子どもの自分)は、外の世界の状況に素直に反応して震えているかもしれません。
大人の自分が「大丈夫」と強がっているすぐ隣で、その子は「怖いよ」「寂しいよ」と声を上げている。

この「大人の自分」と「泣いている子どもの自分」のギャップに気づかないふりをし続けると、心はどんどんガサガサに疲弊していきます。
それはまるで、宇宙船が自分の頭上に迫っているのに、武器も持たずに「平気、平気!」と独りで立ち尽くしているようなもの。

……それ、限界がある戦いだと思いませんか?

あなたこそが、その子の「最高の親」になれる

私たちの中には、いくつかの「心のモード」があります。
ざっくり分けると、

「判断や我慢を担当する大人の自分」と、「感情むき出しの素直な子どもの自分」

もし、過去に「本当に助けてほしい時に守ってもらえなかった」という経験(愛着の課題)があると、どうしても「もっと頑張らなきゃ」と自分を追い詰める大人のモードが暴走しがちです。

でも、今の私たちには、当時はいなかった「大人の自分」がいます。
実は、今のあなたこそが、心の中の子どもの自分を救い出せる「最高の養育者」になれるんです。

「どうしよう」と迷った時は、一回立ち止まって、その子に聞いてみてください。

「これ、本当はやりたくないよね?」
「本当は、嫌だって言いたいよね?」

その怖がっている状態を「ダメだよ」と否定せず、大人のあなたが、

「そうだよね。怖かったね。でも大丈夫、私がついてるからね」と、

心の中でぎゅっと抱きしめてあげる。
これが、自分に安心感を与えるということ。

自分で自分に「愛着」を上書きしていく作業なんです。

大人のあなたを支える「後方支援チーム」を作ろう

とはいえ、ですよ。

大人のあなた一人だけで、この「震える子ども」を守り続けるのは、正直しんどい日もあります。
守る側のあなた自身が倒れてしまったら、元も子もありませんよね。

だからこそ、あなた自身を支えてくれる「サポートリスト」が必要なんです。

サポートは、人間に限らなくていいんです。
むしろ、人付き合いに疲れている時なら、人間以外の方が心強いこともあります。

  • 推しやアイドル: 眺めるだけでエネルギーをくれる存在
  • ペットやぬいぐるみ: 無条件でそこにいてくれる安心感
  • 趣味の時間: 温泉、景色、あるいはスポーツで汗をかく瞬間
  • 本や映画: 「自分の味方」になってくれる言葉たち

これらは、大人のあなたが自分を保つための「後方支援部隊」です。
ぜひ、あなたの心をフッと楽にしてくれるものを、思いつくままリストに書き出してみてください。

「こんなにたくさんのサポーターが私の背後にいるんだ」と思えるだけで、インナーチャイルドを抱きしめる腕に、少し力が戻ってくるはずですから。

弱さは、つながるための鍵になる

私が目指している「誰もが支え合い、共に生きる社会」。
それは、みんなが完璧な大人を目指す場所ではなく、自分の「大丈夫じゃない」を認め合える場所です。

あなたが自分の弱さを認め、推しや趣味の力を借りて自分を整える。
その穏やかさが、巡り巡って、また隣の誰かの安心感に変わっていく。
そんな優しい循環が、ここから始まればいいなと思っています。

今日も、あなたがあなたのペースで。

心の中の小さな子と一緒に、少しだけ楽に過ごせますように。

おすすめの「こころの参考書」

今回のテーマをより深めたい方へ、私が大切にしている本をご紹介します。

子どもを「信じて待つ」眼差しの重要性を、温かく語ってくれる名著です。自分の中のインナーチャイルドをどう見つめればいいか、そのヒントが詰まっています。
「サポートリスト」を作る際の最高のガイドブックです。ストレスと上手につきあうための具体的なワークが100個も載っていて、パラパラめくるだけで「あ、これならできそう」が見つかります。

この記事を書いたのは

植竹 美保
団子の焼ける公認心理師
こころ整備士(認定専門公認心理師)の植竹美保です 。
たまに団子屋になりながら、「支援のあり方」「個人のあり方」を共に探求する共同研究者として活動しています 。

もう疲れた、先に進めない、進みたくない。
そんな風に思ったら、私と一緒に、その「現実」の読み解き方を研究してみませんか?

一方的に「支える」のではなく、共に問い、背景に光をあて、新しい文脈を共創していく。
あなたのこころ整備を、対等なパートナーとして共に行うことが、私の今のスタイルです。
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